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革のボタン

.25 2010 革の部屋 Leather comment(1) trackback(-)
button1.jpg



こんなに手のかからないことにこんなに時間をかけたのは初めてだ。

手のかからない、とは、作る工程や技術が少ないこと。
こんなに時間をかけた、とは、一つの動作がやたら面倒なこと。


見た目、ただ丸く抜いた革に、さらに小さな糸通しの穴を打ったのみ。
これが一体どう時間がかかるの?と思うだろう。


私だって取り掛かる前はそう思っていたけれど。




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かかるのだ。
滅茶苦茶疲れた。


茶色と焦げ茶の革は厚さが4mmある。
そしてボタン用に選んだのですごく硬い。

部屋の外までうるさく響くくらいの叩き方(外から画家が教えてくれた)で、
一個抜くのにつき10回以上槌を打つ。

茶と焦げ茶は大小40個作ったので、
ひどくうるさい時間が流れていたと思う。
私も頭痛がしていた。

中心の穴を開けるのもまたこれが大変だ。

何度も叩くので、真っ直ぐ打っているはずなのに下に到達するまでにずれてくる。
幾つかやり直しをしたが、革の残りもないので慎重に、目一杯引っ叩く。


深い緑色の革は硬さこそ結構なものの、
厚みは2mm。
上に比べるととても楽に感じられた。


この型抜きの作業が終わった後、
側面と床面を床面仕上げ材を塗って毛羽立ちを落ち着かせる。
60個のボタンは小さくてやりにくいのに
銀面につかないように気を遣いっぱなしになる。

一つ一つの作業は『作り方』と記せば、実に簡単に思うのだが、
やるとなると腕がしびれるくらい連続で叩かないとならないし、
小さな側面と床面に慎重に塗る緊張感で相当疲れた。

いつ苦情が来るか、とびくびくしながらの作業時間だった。




でもこうして革の小さなボタンが60個出来たわけだけど。

なぜ手をかけないか、という理由がある。

手をかけてしまうと当然売りに出す時に値が上がる。
手元にある革をよく活かせるアイデアを出して、革を無駄のないよう整形して、
それを縫ったり磨いたりしながら出来上がるからだ。

手の平に乗るようなものでも、
それが生まれるまでにかかる時間と内容は手の平から溢れかえる。


こうして値段が上がるのは当然のことだと思うけれど、
今度の展示会に来る人達には、もう少し手に入りやすいものも見せたいと思った。

それで手をかけないで(体力はかけることになったが)、
もっと安価で気楽に手に入るようなものも用意しようと。


経験と技術・個人のバックボーンあってこその作品と、
ほとんど経験も技術も必要ないものの違い。

それでも手で作るし緊張はするし、真剣さは同じだ。

無駄にする革などないのだから、どんな形で作られるとしても丁寧に作る。



小さなボタンだけど、
作っていて面白かった。

日常、特に気にもされないようなボタン。
まして衣服に付いたボタンではなく、小物にちょこんとあるようなボタン。

そんな小さなものでさえ、出来上がっていく過程にいろいろある。

心配したり、びっくりしたり、慌てたり、息を止める一瞬があったり。
出来上がれば「うわ~」と一気に笑顔がこぼれる。





革のボタン。

説明文にこう書くつもり。


『手作業ですので少々のいびつさは見逃して下さい。
 一つずつ、真っ直ぐ見ながら作りました。
  
 でも単純な作業のものです。
 だから気兼ねなく使ってあげて下さい。

 2個1セットで、18mmボタン・200円 / 14mmボタン・100円 です』・・・





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