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ある牛の話

.27 2009 革の部屋 Leather comment(0) trackback(0)



絶滅動物の有名どころ。オーロックスを知っている人は多いと思う。
私はこの牛が好きだ。牛自体が好き、と言うこともないのだが。

100円ショップの時計が壊れたので、直すついでに文字盤を端革に変えた。
牛の絵を洞窟画の牛にした。描きながら考える。


バイソンが好きだという話しを前に書いたことがある。
ああいう小山のような肩が揺れながら草原を歩くのを想像すると、たまらなく自由な気がするのだ。
野性味の強い動物の姿が惹きつけられるのかも。

でも、今日の話の逞しい原牛は、1627年に絶滅して地球から消えてしまった。
30万年前からいたと言われている。
人間にとっては大切で身近で、恵みで畏怖だったろう。
ユーラシアに広く分布して、この大型の牛は沢山の人間にとって生きる糧であり、生きる願いだったのだ。
ヨーロッパの洞窟画には鹿や馬や鳥と共に、オーロックスがよく描かれた。
丸々とした大きな逞しい体。
寒い地域の長い冬に、動物達だって食料の少なさに倒れることは稀でもなんでもなかったはずだ。
なのに、肥えた太った体?

洞窟に描かれた牛の姿は『大きな牛が獲れますように』という想いだったのでは。

人の背丈と同じくらいの高さ。1トン近い体重。牛なら群れで動いていたのかも。
その牛に近づいて追い立てて倒すなんて、危険な狩りだっただろう。
病気の皮膚をしているなら食べるのを諦めないとならなかっただろう。
痩せていれば、また狩りに出る必要もあったろう。

必要な時に必要なだけを、狩る、食べる、その時代があった。

洞窟画のオーロックスを見ていると、その牛の存在が、今は既に無いとは言え様々な姿で走り出す。


最後は乱獲の末に地球上から消えてしまったのだが、なぜ人はそこまで欲を我慢できるだけの知性を持とうとしなかったのか。
人間の傲慢が起こした、二度と戻らない生命の足跡が悲しくてならない。


近絶滅種(絶滅危惧1A類)・絶滅危惧種(絶滅危惧1B類)・危急種(絶滅危惧2類)の3つのランクで、去年の発表では1万6928種がのぼった。
これは脊椎動物だけではなく、珊瑚などの無脊椎動物も含めた数だという。

2007年の調査結果より、622種も増加したという。


オーロックスは17世紀に人の欲によって消えた。
その姿を人が描き留めたが、それさえないまま消えていく動物のなんと多いことか。

時は刻む。
人の世界にある時計が日々を8万6400秒で刻み続ける。
人は過去に2000人という数まで減少した時があると聞いたことがある。それこそ絶滅足掛け寸前だ。

資料で人の目に残る為に生存するわけではない。
でも、秒刻みの危機に誰が何が出来て何をするか。
消えてしまう前に消えない努力が出来るかどうか。

人だって絶滅しかけた。
時計は動かなくなるが、時は見えなくても動き続ける。
今はもう失われた存在の声が秒針にへばりついて、時計が止まってしまう現在。

もし失ってしまったら、その後流れ続ける時の中にその存在は無いのだ。

安い時計は直して再び動き始めたが。
命に再びはない。


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