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春薫る

.08 2010 一滴の栄養の部屋 comment(2) trackback(-)
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なんて良い空だろう、と思って、ようやく森へ行くことが叶った今日。


洗濯物を済ませて、花が咲き続けている双子のアロエの鉢をベランダに出した。
窓から見上げた狭い空は、建物の屋根にぎゅうぎゅうにされているというのに、問答無用の爽快な晴天。

今日出かけなかったら私は馬鹿だ、と支度を始めて森へ向かった。



春になったというのに、しばらくの間、気温が低くなったり曇り空や強風の日が多かった。

強風は好きだからいいのだけど、曇り空と寒いのは既に春のイメージではない。
春、という名にぴったりの今日は、待ちに待った一日だった。


今日は写真が多いです。 説明を短くしますから、一緒に森を歩いて眺めてください(^^)。




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車で向かっ手いる最中は、窓越しに入る太陽の光で夏のような痛い暑さ。

ジャケットなんか置いてくればよかった、と何度か思ったが、着いてみるとずっと涼しい。
ひんやりした空気が漂う、森の息。


足元には、驚くほど沢山の小さな花々が咲いていた。






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タンポポもスミレも、ハコベやホトケノ草、オオイヌノフグリやペンペングサ、ハルジオン、
こぞって元気いっぱい咲いていた。

皆、街で見るよりも一回りくらい大きい。

栄養がいいのかもしれない。 美しく、力強く、日の光に顔を向けてそよ風に揺れていた。






0408d.jpg



「あ」と気がついたこの木。
こんなところでも。 これはいつぞやかの山間で見かけた、タイワンリス被害の痕。

気持ち悪いほどたくさんの溝がシマウマ柄のように幹を被っている。
よく見ると、全く被害にあっていない木の種類もあるし、なにやら『齧りやすい木』の特徴があるのかも。

さらに気の毒な木も見かけた。 この写真の木より手前にあった木は、幹の左半分に樹皮がなかった。





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痛々しい木に別れを告げて、半年くらいの間、封鎖されていた道へ向かって歩いた。

去年の秋頃、台風で土が沢山落ちてしまって、歩ける道が埋まっていた。
それが歩けるようになったということで、立ち入り禁止の物々しい黄色いテープは消えていた。

道は道らしい感じがしないのだけど、それでも土砂の流れた後はきっともっと凄まじかったのだ。


下って行く斜面をゆっくり降りながら、ようやく到着したのは水飲み場。
ここの水は角がない丸い味わいのする水。

私はこの水を飲むと、ちょっと体が軽くなる気がして嬉しい。





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この水は止まる時がない。

ずっと流れている。 少なくとも、今迄ランダムに訪れてみた中で、この水が流れていなかった時は無かった。
ちょっと量が減る時はあったけど。


森の中はどこもかしこも雨の恵みに潤い続けているのだ。






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水飲み場の水を汲んで、振り返るとこんな風景が広がる。

ここは四辻のある場所で、とても開けた場所。
右に行くと田んぼがある場所を通って、どうやら舗装された道へ出るよう。
手前は、私が来た斜面に続く道。
奥へ行く道は入ったことがないけど、左に伸びる道へ進むとさらに森の中へ行く。


森の水を飲んで、木々や土や生き物たちと同じ水をもらった嬉しさが元気を増す。
今日はずーっと歩ける気分になる。





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先ほどの四辻を左に進んで行くと、水の音が段々大きく聞こえてくる。

先にはこうした小さな滝があって、ここの水が勢い良く岩の裂け目から溢れ出している。
ひんやりとした空気が尚一層、強まって、ここは不思議な気配さえ感じる。






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小さな不思議な滝を過ぎて、椿の咲き誇る道を通り過ぎた。

椿の道が終わる頃に、右手に上がる階段がある。その階段を上がっていくと、再びうっそうとした暗さが待っている。
そこは右手に大きな池が広がっているから。

淀んだ抹茶のような寂の緑。
沢山の音が水面に木霊するようでもあり、また吸い込まれるようでもあり。


擦れ違った杖を突いたおじいさんが、『ニリン草がそこに咲いてるねぇ』と杖で指してくれた。
小さな愛らしい花が暗がりにほんの少しの群れで、そっと咲いている。

『しばらく無かったのに、誰かが持ってきたのかね。 この花は、午後にはしぼんでしまうんだよ。』
と、おじいさんは教えてくれた。
『そうなんですか・・・ 良かった、咲いているところを見れて』と私が花をみようとしゃがみこんだら、
おじいさんはもういなくなっていた。






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かわいらしいニリンソウにさよならをして、池の横をずっと歩く。
池を過ぎると、ここに出る。 この右手側が池のほとり。

・・・・・しかし、撮ったときはなんでもなかったのに、何だか写真がぼやけている。

今になって気がついた。
せっかくの素晴らしい風景だったんだけどなぁ。

次は気をつけよう。





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先ほどの場所の左にある、杭の上についた苔。

苔からもこんなに小さな命が一生懸命輝いて伸びている。
なんて綺麗なんだろう。





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色は匂へど 散りぬるを

我が世誰ぞ 常ならん

有為の奥山 今日越えて

浅き夢見じ 酔ひもせず






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おにぎりの広場(来ると大体おにぎりをここで食べるため)は桜がうんと腕を広げて咲いていた。

美しい。


本当に、生きていて良かった。

この森の一年は、今日ようやく一巡り見た。
夏の終わりに来たのが最初。

その後秋になり、冬になり、きっと春は美しいのだろうとずっと思い描いていた。

多くの命がいっせいに芽吹く時。 一年に一度しか咲かない花を見せる時。


今日、それが見れた。
やはり美しかった。鶯の歌が高らかに響く桜の森。 時間が遠ざかる。夢幻のように。





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静かな森に、漲る生命力。

なんてすごいんだろう。

なんて輝き方をするんだろう。





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静かな森、といっても、鳥の声はひっきりなし。

そのなかで、上がっていく斜面に生えている一本の木に立ち止まった。
私は呼び止められたのだ。


この木から、音がする。

何の音かは分からないけど、「ギギ・・・ ポコ・・・ギイ・・・」と音がしていた。
幹に近づいてじっくり見ていたけど、音は続く。

『あんた、大丈夫・・・?』と心配になって訊いてみたけど、その後すぐ音はやんでしまった。


何の音だったのだろう。







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この森は生き物の姿が殆ど見つけられない森。

でも木や草や苔に、水や土や岩に、沢山の息を感じる。
同じように生きているという、息を感じる。


どこもかしこも命が繋がっているのが分かる。


美しい春の森。

いつの季節も美しかったけど、春に託した新しい命。
その溢れ出す生命の勢いは、この世の何にも代えがたいと思った。





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comment

ea
Kinuさん、御地は春も豪勢で賑やかになったのですね。
美しい春は、厳しく辛い冬が来た後だからなのでしょうか。
何はともあれ、花が一段と咲き誇ってさぞ美しいと思います。

森の春も実に美しいものでした。
それは見事な花々が、ここぞとばかりに太陽に向かって開いていました。
どこもかしこも桜が敷き詰め、歩いていく道にどこからともなく花びらが落ちてきました。

勢い良く芽吹く命もあり、満開に咲くはるか頭上の花々もあり、
水の中に沢山のおたまじゃくしや沼えびがいて。
見ているだけで元気になれる一日を過ごしました。

Kinuさんのところでは蛍はもう飛ぶのですね。
夜まで美しく彩られて、それはなんという幻想的な光景でしょうか。
星が動いているように見えるのですね。
私も見てみたいです。

広く広がる森の中に息づく生き物たち、私の目に見えなかったというのは良いことかも。
それだけ広いと思えばこそ。
そして、御地は広い森にまるで王国のように動物たちが住まっています。
それはもっと良いことです。

自然が増えるのは難しいことではないかもしれないけど、
時間をかけて今よりもずっと多く、御地のような自然が増えることを願っています。
2010.04.10 00:07
Kinu
Eaさん、清清しい春の一日を楽しまれました。
青空、日差し、植物、水の流れ・・・
春の森は本当に気持ちを高揚させてくれます。
当地はもうツツジが満開の時期で、
春もピークを迎えています。
一昨日雷雨があり、その後気温が下がりましたので
花の命が長くなると思います。
この冬は例年になく寒い冬でしたが
それが功をなしてか、花がたくさんついて
今年の春の美しさは格別です。

この森の春も静かで穏やかな表情をしています。
生き物の姿はEaさんに見えなかったようですが、
彼らは其処此処にいると思いますよ。
人間に悟られないように息をひそめて。
そして静かな時間に彼らも春を楽しんでいると思います。

当地は今頃蛍がたくさん現れます。
地ボタルというようです。
日本の蛍は群れますが、この蛍は
個人?行動で、かなり高いところまで飛んでいきます。
そして暗闇に目を凝らしてみていると
空に輝く星のように森の中に彼らの光が見えます。
ほんとうに星をみるような感じです。

池の魚たちは産卵の時期らしく
水草の根元に集まって
水面に身体がでるくらい群れて
なにやらモソモソしています。
鰭や尾が大きな水しぶきをあげて池は賑やかです。

ハミングバードももうすっかり定着し、
砂糖水の補給もこれから忙しくなりそうです。

素敵な春の散策、
ゆっくり楽しませていただきました。
2010.04.09 23:31

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