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端革のこと

.26 2010 革の部屋 Leather comment(2) trackback(-)
hasigawa4.jpg




今日はちょっと考える日だった。
・・・・・ちょっとじゃないな、結構考えさせられる日だったと思う。


私のHPを見に来てくれた人の中に、検索で来てくれた人がいる。
その人がどのような目的で来てくれたのか、当然知る由無いのだが。

その言葉に、実は考える要素があった。




写真に出した端革。

一応定規も置いておいた。これで少しは目安になると良いのだけど。
この写真は今日、HPにも入れたもの。

そのページは『端革というもの』と見出しをつけ、今日新しく作ったページ。


端革、って何だろう?と思った人へのページなのだ。

検索キーワードはまさにこの言葉。
端革を初めて知った人の疑問、『端革って何?』。


私の生活では、普通にあるものになっているため説明を殆どしていなかったのだ。



検索をかけると分かるけど、端革はセットで『○○g・幾ら~』と安く売られているとか、
サイトによってはメモリのある板の上に乗せた端革を『牛・タンロー、○○DS、¥○○○○・・・』と
丁寧に一つ一つ紹介して売っていたりする。

様々な色。 様々な形状。 様々な加工。 様々な質。

千差万別の端革があるもの。
そしてその端革は、当然きちんとした製品を作ったうえで登場する余り部分だ。


しかしこれだけで説明は充分だろうか。

今日考えさせられたのはそこだった。



端革を使って練習しようとする人がいたら、それは良いと思う。
ただ、お節介かも知れないが幾つか伝えられそうなことがある。

HPに長文で書くのはやはり控えたが、良い面と良くない面は少し書いた。
それさえ書いていなかったから、一応書いたのだけど・・・・・



端革は、安価で手に入りやすく、一度に沢山の革を触れる機会もある。

だけど扱いやすいかどうかというと、それは答えにためらう。
扱いやすい部分もあるが、扱いにくい部分も当然あるからだ。

まして、何か作りたいものが決まっているとしたら、その作りたいものが可能な革かどうか分からない。


端革を買うということは、何か作ろうと思うから買うのだと思う(とりあえずそうだとして)。
作るものが例えば小銭入れか何かだとして、小銭入れが出来そうな大きさを求めるだろう。
一生懸命頑張って、ようやく作った小銭入れ。

端革でも出来て、これで充分だ~と思うのは、実際使ってからの感想だ。

使うもの・目的のあるものを端革で作るというのは、後の経過のほうが気がかりな部分だと思う。
自分用や身近な人用なら良い。
何かあってもケアできる範囲にいるから。

ただこれが、通りすがりのお客さんやネットショップなどでの売り買いに使うとなると、あまり前向きじゃない。

きちんと作ったつもりでも、使った素材のあり方は『端材』なのだ。
つまりそこが、常に留意していたほうが良い点で、長持ちするとか丈夫であるとかそういう箇所ではない所以だ。

誰かが金銭でやり取りを行なう以上は、こうした点でかなり気をつけないといけないと思う。



また、もし売り買い関係なく、自分の楽しみで購入するとして。
端革で事足りると思うことは何度もあると思う。

それならそれで、本当に素敵なことだと私も思う。

お金を出して端革を買う。 勿論、普通はそうやって手に入れると思う。
その買う時に、もし知っていたら役に立つかも知れない当たり前のことを書いておこうと思う。

端革は、ものによっては伸びやすい。
伸びると色も散る。 色が散る、というのは簡単に言えば薄くなるという意味だ。
そして伸びると伸びた分どうしても歪む。
歪むと湾曲するし、平面ではなくなり、繊維もずれる。

接着剤で固定して縫うけど、固定している時はきれいに出来ても縫うと糸でつれることもある。
糸のほうが強く強調される部分もあるから。

一切れの、ほんの20cm足らずの距離でも、端と端は質が異なることは多い。


当然知っていると思うこと、当然想像がつくと思うこと、かもしれないけど、
うっかり気が付かない時だってある。 うっかり表面だけに目をとられることもある。

だから、私みたいな者が言うのはお節介かと思うのだけど、一応ここに書いておこうと思って。



革は革だから、安価といってもそうまで安くはならない。

使用用途が耐久性や頻度に左右される対象でないなら、端革で何かを作ろうとするのは楽しい。
お金を出して買った分、きちんと練習も出来て、楽しめて、作った作品に喜べる。

逆に長く使いたいものが使用頻度や耐久性に問われるようなものである場合。
そういう場合は、端革ということを分かっていて作ると、後々の変化にも愛着が持てると思う。
もし予想外であったら、お金を出したのにこんな風になるなんて、と悲しくなる。

でもそういう部分であることのほうは多い。


それが『端革』ではないかと思う。



手間は、普通にかかるもの。

小銭入れを作るにしたって、扱いや質の良い革を裁断したり縫ったりするのと工程が変わることはない。
むしろ、端革のほうが若干気にしながらの作業が増えるから手間も時間もかかるかもしれない。

そうしたこともあって作るものだから、一際出来上がったときの感動が深い(私の場合は)。





もし、端革を初めて購入して何かを作ろうとする人がこれを読んでいたら。

どうぞ沢山触って、沢山想像して、楽しんで作れますように。

端革で作れるようになると、大きな半裁などを使うようになった時にとても気が楽だと思います。

小さいものを工夫して作ることを覚えていたら、大きい革に自由が利くのは楽しく感じると思うし、

大きい革ならではの、伸びもない・傷もない・歪みもない部分を存分に駆使できるからです。

いろんな癖を持つ端革ですが、癖があると承知での使用なら、真面目に付き合うには良い相手です。

どうぞ、楽しんで、良いものが出来ますように。




hasigawa2.jpg
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comment

ea
毎回思うことで、私の場合は端革の形にあわせて作るほうが多いのですが、
ちょっと切りそろえるとか、繋いでみるとか、小さいままに留めるとか、
そうして形を組んで作ると、あまり無駄はでないのです。
その分、繊維の方向を合わせるとかそういった基本は無視されますが・・・
無視しても影響ない相手を作れば、この点でも大丈夫と思えます。

大きな革で何かを作るというのは興味があります。
いつか出来れば、とも。
『まとも』と言われる状況や状態のものを一つとして手がけたことがない私ですから、
「大きい革を使って初めてバッグを作ってみました」という話を聞いたりすると、
なんだか自分が成長していないふうに感じることもあります。
これは、端革に文句をいっているのではなくて、
大きい革を使ったことがないという未体験から感じるのです。

だけどKinuさんが仰るように、本音を言えばその日は来ない気もしています。

端革を触るようになったのは縁あってのものでした。
初めから端革を探していたのですが、
まさかここまで端革で何かを作ることになるとは思いませんでした。

私が作るものが増えてくるのを知って、
たまに職人さんが大きめの革を袋に入れておいてくれることがあります。
私はその革でも大喜びしますが、一緒に送られてくる小さいものを見ると、
『こんなに小さいお前を何に変えて見せようか?』と
気持ちが魔法使いみたいになることも常なのです。

呼び戻しに来る、というKinuさんの言葉。

呼ばれてこういう形になったのだとよく思います。
そして、きっと私はずっと限られた条件の中で試行錯誤をする制作を選ぶんだと
そんな気がするのです。

一生端革相手かも知れないのですが、Kinuさん、お付き合いよろしくお願いいたします(笑)
2010.04.28 09:42
Kinu
豊富な材料がそろっている状態で
何かを作ろうとするときと、
限られた材料で何かをつくろうとするときを思うとき、
創作に対する思いも違ってくるように思います。

作るものがきまっていて
材料がきちんとそろっている場合は
いかに作品を完璧に近い状態に仕上げるか、
にかかってきいますね。

限られた材料が目の前にあって
何かを作ろうとするとき、
作るものも限られてくるし、
材料をみて作るものを考えなければならないわけで・・・
でもこの場合のほうが思いがけないものができる、
というわくわく感がありますね。

端革という限られた材料、
皮の材質、サイズ、色、
そこからEaさんが生み出してくる作品、
明日はどんな作品が生まれるだろう・・・と
いつもわくわくしながら此処を訪れます。

Eaさんとしたら大きな皮を使って
思い切り好きなものを作ってみたい、
という思いを抱えていらっしゃると思いますが、
なんとなく、
なんとなくなのですが、
端革がEaさんを呼び戻しにくるのではないか、
と思えてなりません。
2010.04.28 05:05

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