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一対の角

.03 2010 一滴の栄養の部屋 comment(0) trackback(-)
sikanotuno.jpg



この写真を見て、問答無用に気分が悪くなった人は、どうぞまた明日に。


これは鹿の角の写真。
見ての通り、骨の一部が付いたまま、二本の角がそのまま生えている状態のもの。

とても大きな角で、一体この角の持ち主は何歳だったのだろうと思う。
持ち主は猟で死んで、そして私の元に角が届いた。

今から5年とか6年前の話だ。




私が角を受け取ったのは、私が頼んだからに他ならない。

私は何人かの北海道に住む知人に、「鹿の落ち角」を入手できませんか?と尋ねていた。
その時期から始まった、自分の進もうと思った道に使うものを集めて。

この時は落ち角を探し続けていたのだ。

でもある日、一人の人から『猟で鹿を獲る人がいて、その人は食べるために鹿を狩るから、その時に角を頂いてきました』という知らせが入った。


私はとても驚いたけど、結局間もなく大きな箱に入れてもらった角が4本送られてきた。
値段はなく、送料だけ出したのみだった。
知人の人はそれほど仲が良いわけでも付き合いが長いわけでもなかったけど、
「あなたの意志と沿うと思って」と言葉を添えてくれた。

狩りを楽しむための犠牲ではなく、山林で暮らす人の生活の一部として、食の副産物として、
この角は送られてきたということだ。


求めるだけで命を獲る気はない、と説明していたのがこうした形になって現れた。




sikanotuno1.jpg



私はこの4本のうち、二本を使った。
そして他の人からも今度は『落ち角』が送られてきて、風化寸前のものと落ちて間もないものが届いた。

有り難いことに角はしばらく探さなくても良いくらい、沢山集まった。

それもあって、この頭骨つきの角2本だけはずっと手を出さないでいた。
何となく、使うなら順番は最後にしたかった。


使うために受け取ったものだったけれど、この生えた状態の角を切るのは何故かいつも躊躇った。

どのみち全てのものは大切に少しずつ使っていこうと決めていたから、
持っている角で現在まで十分に賄えている。
この角を使うまでまだ日がありそうだ。



頭骨から落とされた二本の角。

見慣れない人や、こうしたものに意見を持つ人から見たら、残酷で無情な姿に見えるかもしれない。
でもそれは生き方の違いなのだろう。

この頭骨の持ち主の牡鹿は猟によって死んだのだけど、そしてこの写真のように角を頭骨ごと落としたのだけど、
牡鹿を仕留めた人は、この鹿を余すことなく食べて、残った食べれない部分を廃棄しなかった。
たまたま、同じような観点で角を探していた『使わなかったら私に譲ってくれませんか?』という相手に贈ってくれたのだ。

仕留めた人が言っていた言葉を一言だけ伝えてもらえた。
「あまりに立派な角だったから、別々に落としたら勿体ないだろう」
というものだった。


動物に敬意を感じた人の言葉だ、と受け取った。



一対の大きな角。

この角を見ると、いつも思う。
大切にちゃんと使わなきゃ、と思う。

どの角を使う時もそう思うし、そう使ってきたけれど、
そしてそれは、角だけではなく歯や骨や革も同じように思うのだけど。



この角は宿るものがあって、いつも私の側で私を見ていてくれる。




sikanotuno2.jpg




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