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水仙

.08 2010 革の部屋 Leather comment(4) trackback(-)
suisen.jpg



今日は水仙。

日本水仙、というのか。
もう今の時期は終わってしまったけど、冬も後半から元気よく咲く水仙はすごく好き。
梅の花よりも早く、寒空の下でも芳しく美しく強く。


水仙にしたのは、落語の話から。

以前ネズミを作った時に、落語の話しから・・・と書いた。
あの流れで、左甚五郎の水仙を読んで今日も影響された。

左甚五郎は本当に素敵な人。
だって、普段は飲んだくれで仕事も真面目じゃないし、全然やる気なし。
だけどひとたび、何かを作るとなると人が変わったように一気に作ってしまう。
私はこういう御仁は殊の外魅力的だと思う。


彼の作った水仙は、切花になった水仙と同じように水を吸い、そして蕾から花を開くのだ。

宿屋に泊まった左甚五郎。
文無しだけど酒は飲みたい。そこで宿に泊まってしこたま飲んで、宿の主人には適当に言ってのらくらかわす。
だけどそんなことほんの数日。 
結局主人はおかみさんにたきつけられて、怪しい(お金持ってなさそうな)客に御代を求める。
甚五郎は、けろっと「金は無いよ」と返事するのだ。

主人は呆れて、「お前さん、図々しいねぇ」と。それはそうだろう。
甚五郎は続けて言う。
「この腕でもって払うようにするから」と、宿の庭にある竹をみて言う。
そして、のこと金だらいに水を入れて持ってきてくれと主人に頼む(殆ど命令)。
主人は人が良い。だって『からっけつ』の言うことに従うのだから。

このふてぶてしい客人が甚五郎と知らぬ主人は、本当に払えるようなものが仕上がるのかと気になって心配。
かたや甚五郎は、自分が作っている間は決してのぞくな、と注意している。

しばらくして甚五郎が主人を呼んで、いそいそ主人が部屋に行くと。

そこには『筒に入った竹っぺらに丸い玉がついた』妙なもの。
なんだいこりゃ、と主人が驚くのを遮って、甚五郎はこれを大黒柱にかけて朝三度・夜三度水を替えろという。
そして、あくる朝にふしぎがあらわれたら、町人なら五十両、侍なら百両で売れと話す。

主人は寝る時間も割いて、言われたとおり竹っぺらの水を夜も替える。


すると・・・

なんとしたことか、朝になって筒の竹っぺらは水仙を咲かせていた。
驚いた主人とおかみさん、宿中大騒ぎになった。




suisen2.jpg



そしてたまたまこの宿並びの別宿にいた長州の藩主、毛利の殿様がこの水仙をちらと見た。
殿様は宿の主人を呼び出して、あの水仙は買えるかどうかと尋ねる。
何のことやら分からないが、とにかく『からっけつ』の言ったとおりになって主人は「百両です」と答える。

びくびくしていたけれど、ご用人は「うん、安い」と水仙を買い取るのだ。
ご用人から聞いたところではどうやらあの男は左甚五郎という名人だった。

主人は事の次第を甚五郎に話し、受け取った百両を甚五郎に渡す。
でも甚五郎は百両二百両でがつがつしないから、旅の路銀だけもらって宿の主人に全部あげてしまうのだ。




なんて粋な人なんだ。
ちょっと惚れ惚れする。

こんな話を読んだので、私も水仙作りたい、となったわけで・・・

今日は水仙でした(^^)






suisen3.jpg





追記: 少し前に作った壁のポケットに水仙を入れてみては、と
    コメントを頂きました。

    私もそうしたかったので、写真を載せておきます(^^)
    甚五郎さんのは水替えがありますが、こちらは革ですから水はちょっと無理ですが(笑)  



革の水仙


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comment

ea
こんにちは!

水仙の姿って地味なようで、そうでもないというか・・・
好きな花の一つですが、どうも花が大きいものよりも
こういう小さな花がいつも気になります。

葉の不揃いさ(笑)
そうですね、不揃いは必須条件です(笑)
ここはいつも丁寧に見つめて作業します。

自然のものは、規則がある中で常にその時々に合った存在の仕方ですね。
規律っていうのは当然なくて、
その代わりにあるべき姿が風土や気候できちんと対応するのですね。
イプシロンさんが仰るように、これがあってこその
バランスなのですね、きっと。

自然は本当に大切な存在です。
私は自然の中で生きていけるなら、それが一番の願いです(^^)
出来るなら、ずーっと自然に囲まれていたいです。


2010.06.09 16:11
イプシロン
こんにちわ^^/

水仙いいですね~! 
なんていうか直感的なんですけど、
葉の不揃いさが絶妙で、生きてるって感じましたよ。

動物植物、関係なく自然のものって
アンバランスに見えても
実は上手にバランス取っている存在なのでしょうが、
そういう感じがドックンドックンと流れてきました。

機械のつくる規則正しさも嫌いではないんですが、
やはり自然のつくる自然さを写し取ったものは
美しいです。
2010.06.09 12:49
ea
ええ、Kinuさん。
私も昨日、写真を撮ってブログを書き終えてから思いました。
「あれ、私この前確かポケット作ったよなぁ」と。

それで昨夜は壁のポケットに水仙を入れて柱にかけていました(^^)
でも写真に撮ろうかどうしようか、もう写真はあるし・・と思っていました。
Kinuさんにお願いして頂いて良かった。
良いタイミングです。 載せておきます。
先ほど撮った写真ですから、部屋はまだ明るくないのですがよく映りました。

不思議な廻りです。
水仙を作る予定ではなかった壁ポケットは、何か花を入れようと思って作ったもので、
壁ポケットを忘れていた昨日、柱にかかって花を咲かす水仙の話で水仙を作ったとは。

壁ポケットに入った水仙、
何だかしっくり落ち着いて、サイズもあつらえたように合っています。


> Eaさんの作品の中で花は珍しいですね。

はい。 以前に白い花を作っていますが、基本的に花は遠い存在です。
私の持っている革の色は茶色いものが多いので、
『華やか』という言葉もあるくらいの花には無理があります。
ですから、手持ちの革だけで花を作るのはやはりためらうのです。

花や鳥は鮮やかですからね、本当は幾つか作りたいのですが・・・

2010.06.09 07:59
Kinu
まさに水仙、ですね。
花の様子、元の茎から花の茎が二本に分かれているところ、
葉の様子、実に水仙です。
Eaさんの作品の中で花は珍しいですね。
とてもよい作品が生まれました。

今ふと思ったのです。
前につくった壁のポケット、
この落語の話ではないですが、
あの壁のポケットから
ふっとこの水仙が・・・
ありえなくはない(不思議ないいまわし)と思います。

もしさしつかえないようでしたら
壁のポケットにこの水仙いれて
見せていただけたらうれしいです。

すみません、お願い事などして・・・
2010.06.09 03:09

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