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雨の日

.29 2010 一滴の栄養の部屋 comment(0) trackback(-)


作っているものはまだ途中。
そんなに手の込んだものでもないが、時間の調整を間違えてしまった。

明日には出来るだろう。
そして、いつもどおり、出来上がりを見てこう思う。
「こんなに小さいのに、随分時間がかかったな」って。

多分、一生言い続ける口癖なのかも。



作っているものは1日の終わりに間に合わなかったが、
そんなささやかなことよりも、今日はずっと大事なことがあった。


雨は朝から激しく降っていた。

こんな雨の中、外に出なければいけない人たちは大変だ・・・と窓の外を見ていた。


朝は過ぎ、相変わらず降り続ける強い雨の午前。

ドアのチャイムが鳴って、開けると郵便屋さんが立っていた。
雨の音が激しくて、郵便屋さんは大声で『これ、ポストに入りませんでした!』と
びしょぬれの合羽の脇から小包を差し出した。

ああ、確かに入らないね・・・と大きな小包を受け取って、
郵便屋さんを見送った。


大きな小包。

この光景を以前もあったと思い出す。
あれは、春先の日だ。 あの時も雨が降っていた。
郵便屋さんはその時もびしょぬれで大きな小包を持ってきた。

いつもの嬉しい気持ちが勝るかと思ったが、
どういうわけか、今日は懐かしい温もりが湧いていた。

以前と同じように、荷物は一滴の雨もかかっていなかった。



私は小包を慎重に丁寧に開けた。
きっちりと几帳面にテープが番人をしていたので、開けるだけで7分かかった。
ようやくあけた箱の中からは、一冊の本と一通のカード。

表紙を見た途端、大きな声で驚いた。
一人のおじいさんが見上げる、巨大な木の写真が表紙だった。

ゆっくりゆっくり、ページをめくって見ていった。
どのページにも大きな大きな、それこそ見たこともなく想像できない生物が写っていた。
地球で一番大きな生物、木。
生物と呼ぶと違う姿を思うかもしれないが、でも木々には生きている力が漲っている。


ぽたぽた涙が落ちる。

そこに写っている沢山の大きな木が、とても美しい、とても力強い。
写真の中に、ずっと見たかったセコイア杉の写真があった。
バオバブの写真もあった。
彼らは私が思っているより、全然巨大で、想像していたよりもずーっと力強かった。


絶対、いつか会いに行こう、と思った。
必ずこの目でその姿を見に行こう。
必ずこの手で抱きしめに行こう。

そう何度も呟きながら、写真の中の木をなぞった。



本を見た後、カードを読んだ。

カードは、デス・バレーの神々しい原始の風貌を写真にしたものだった。
偶然だが、私の本棚にデス・バレーの写真集がある。
ほんのちょっと重なったことなのに、何気ないことが嬉しかった。

送り主の変わらない思いやりと親切のこもった言葉が温かい。



空の上で擦れ違った、私の描いた絵本と大樹の本。
擦れ違うようにと送られてきた、本とカードに託された思いやり。

日本は先週の月曜日が休日で火曜日発になった私の小包。

私の手元に到着した思いやりのほうが早かったのだろうか。
明日、絵本は到着してくれるだろうか。


そんなことを考えながら、窓の外を見た。

雨は気がついたら止んでいた。
窓の外の木々は皆、たくさんの雨を受けて幸福そうに見えた。



私はいろんなことで、守られて生かされているなぁとつくづく感じた。


今日は、そんな素敵な雨の日だった。





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