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革紐のアブ

.14 2010 革の部屋 Leather comment(0) trackback(-)
abu.jpg



今まで作った革紐の虫は、トンボとバッタ。

今回はアブなのだけど・・・ あんまりアブっぽくもない。
だけどハエよりも胴体を長く作ったので、ハエらしく見えないところは救い。




abu2.jpg



あとはちょっと足が短い。
太いし。 これは紐の長さの都合上こうなった。

でも気分はアブ。





abu3.jpg



昨日、ペットボトル・ケースを作った時。
紐で繋いだ面があったのだが、用意した紐の幅が厚すぎて漉いた。

つまりこのアブは、床面だけの紐、という・・・

銀面がない分、強く引くと切れてしまうのだろうが、
どうしてかこの革は床面も丈夫。
試しに紐で何か作っても大丈夫かどうか、ぐっと引っ張ると、
一箇所だけが切れたのみで他は無事。

それで15cmほど短くはなったものの、まだ充分長さのある床面紐で作ったのだ。



作った感じはトンボと同じ。

お尻の先からぐるぐる紐を巻いて胴体にして、
二枚だけ羽を作って(四枚分だと紐が足りなかった)、
頭になる部分の輪を作り、胸を作りながら脚を出していった。

トンボは6本別々になった紐を使ったけど、
これは1本の紐を使いながら途中途中脚の部分で切っていった。




小さなアブ。

だけど本物と同じくらいなのかな?
4cmほどあるから、本物もこの大きさだったらいると思う。

また紐が余ったら虫を作りたいな。





abu4.jpg











・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
追記(長~い追記です)


自由に作れるって良いな、と思う。
今日、思い出していたことがあって。


以前、女性の画家の展覧会を見に行った時のこと。

私は初めてお会いする方だったので、短い挨拶をした後は黙って絵を見ていた。
招待されて行ったのだが、他の招待客と話していた最中だったからだ。

後ろで彼女と招待客が話しているのが耳に入った。


招待客の男性は彼女の絵について色々と思うところを伝えていたのだが・・・

耳に入ってくる距離なので嫌でも聞いてしまう。
それを聞いていて、『彼女は偉いなぁ』と感心してしまった。

男性の話しの内容は、彼女の絵についての話。
それは良いのだけど、言いたいことが他にあるのが分かる。

「あなたの絵は○○だけど、もっとこうしてみたら良いんじゃないか」
「この絵は例えば○○なインスピレーションを私は受けるが、
 他の人に分かり易くするにはもっと別の方法をとったほうが皆が興味を持つと思う」
「私はあなたの絵が好きだが、皆が好きだとは限らない。
 誰もが共感したり思わず欲しくなるような絵も良いと思う」

と、こういうことを10分くらい、彼女に話し続けていた。

当時の私は、もし自分にこうしたことを言われたら、
迷わず「うるさい」と一言伝えてしまいそうな性格だった(笑)
だからこんなこと、よく聞いていられるなぁと本当に感心したのだ。


男性客は言いたい事だけ言って、まるで自分がさも正しかったかのように、
「楽しみにしていますよ、これから」と言い残して帰った。

その男性が完全に見えなくなってから、私は彼女のほうを見た。
彼女は疲れたような顔をしていて、私の視線に気がつくとニッコリ笑った。
そしてすぐ、「すみませんね、遠くからお越し頂いたのにほったらかしになってしまって」
と気を遣ってくれた。

私は、大丈夫です、と答えて、少し間が空いてから「いろんな人がいますね」と言った。
彼女は笑っただけだったので、私は続けて「あの方はお友達なのですか?」と訊ねた。
すると彼女は間髪入れずに「いいえ、全然!」とはっきり答え、
そのすぐ後、二人で笑いあった。


彼女が椅子にかけるように進めてくれて、
私と彼女はしばらく話した。

私が後ろで聞いていて感じた思いを彼女に伝えると、
彼女は「ああ~、私だって嫌ですよ! 誰だって嫌だと思います」と笑っていた。

「でも、こっちの耳(右)から入って、こっちの耳(左)に抜けちゃうようにします」
「慣れたりはしません。 
 だって『あなたに何でそんなこと言われなきゃいけないの?』って毎回思いますもの」
「思ったことを伝えたいのは分かるけど、私がどういう思いを籠めているか知らない人でしょう?
 私のストーリーも好きなものも日常も知らない他人が表現方法を押し付けてくるなんて」

私もよくそう思うことに遭います、と私も胸の内を話した。
彼女はうんうん頷きながら、「個人の感性への尊重が薄い国なのかもしれませんね」と言った。


彼女は当時個展を開いて数回目。
芳名帳に書かれた名前と住所には招待状を送っていると言っていた。

私は、彼女が先に私の展示に訪れて知った人なので
私の芳名帳に彼女の一言と住所が載っていた。
お礼の手紙を出したら、彼女が自分の展覧会に呼んでくれたのだ。


自由に描くってこういうことなんだと思います、と彼女は最後に話した。
批評が嫌なんじゃなくて、絵と関係ないことでも受け取らなきゃいけない、って。
だけど画家で仕事をしていきたいと思っているから自由に描く喜びを選びます、と。

私は彼女の絵がとても美しいことを伝えて、
お礼を言って帰った。


あれから10年近く経ったけど、彼女の話していたことが今更理解出来るようになった。

何というか、絵の時は強引に頑なに意地を張っていたのだけど、
革で作るようになってからの現在はもっと静かに深く見つめている気がする。
本当に行きたい先が見えたからか、辿り着きたい決意のほうが強くなって
その他の様々な『嫌』に負けなくなった。
『嫌』があっても進みたい。 地味でもとろくても、進みたいから作っている。


自由に作っていたい、強い気持ち。
辿り着きたい場所がある、というはっきりした目的。
 
こんなに強い思いだったんだなぁと感じると、
こうして日々自由に作れるっていうこと自体に、良かった、としみじみ思う。



彼女は元気に、現在も画家として活動している。
そんな便りを受け取って、ずいぶん前のことを思い出していた。







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