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『昔々』のおとぎ話で

.27 2012 革の部屋 Leather comment(0) trackback(-)
backpack1.jpg




実はまだちょっと、写真のこれとは異なるのだけど。
私の頭の中では、『大きい袋』が『=バッグ』のイメージにある。



そうなった経緯は、きっとおとぎ話や昔話の影響だ。


子供の頃に読んでいたおとぎ話本には、あまり挿絵が多くなかった。
たまに挿絵があると、それは大体モノクロのペン画か版画で、
お話の雰囲気に合うような、美しく幻想的で、かつ独創的な絵であることがほとんどだった。

当然、一話に付き、一つあるかないかの少ない挿絵なので、
この一葉、それはそれは細やかに描きこまれ、たくさんの情報が詰まっている。
その絵一つで物語を、もしくはその本自体を紹介できるくらいの情緒豊かさ。

そして物語の大半において、主人公は旅をすることが必須項目のようなところがあり、
こうした場面での出来事が描かれているもので。


美しい挿画の主人公たちは、時代が時代だからか、旅の身支度は簡素。
大人になって冷静に読み進めていると、そのシンプルさに心配になるくらいだ。
『・・・ベーコンの塊とパンを2つ、革袋に詰め・・・』
なんて、身支度の内容の説明が出てくる。 これで出かける度胸が大切なんだろう。

まぁとにかく、挿絵には口を絞っただけの袋を担いで旅路行く主人公、
もしくは担ぐほども大きくない袋を馬やロバにぶら下げている絵をしょっちゅう見た。


前置きが長いのはいつものことだから、ここでやっと言いたいことに入る。



で、子供心に私は、これが旅をするためには一番良い『バッグ』だと信じ込んだ。
これさえあれば! これがないとな!と。

「口を絞っただけの革の袋=運命を変えるためにお供するバッグ」。


この時から、挿絵で主人公の傍らに描かれた、なんら特色のないただの袋に、
私の浪漫のイメージが、一つ定着したのだ。



そして今回。 

若き主人公たちに比べれば随分花もしおれた頃だろうが、
30後半の私が抱く浪漫、その「口を絞っただけの革袋」的バッグを
ようやく一つ形にすることが叶った。
 
それが写真のものだ。






0815d.jpg



この革は、前回の記事にも少し書いた、ガラス作家さん経由で受け取った革。
この中のある一枚に、それは見事な大きな傷があった。 それもほぼ真ん中辺り。


これはどうしても使いたい。 できるだけ目立つところに使ってあげたい。

と思い、大きく革を切ることにした。
半裁の真ん中を大きく切るわけだから、流れは無難にバッグへ。




backpack1a.jpg



裏に革を当てて補強をして、裂け目を縫い、
この傷に合うのはどんなバッグか・・・と、ふと思えば、
もう迷うことなく『あのバッグ』に決定だ。


おお、ぴったりじゃんか、と一人喜ぶ。

簡素中の簡素なので、ポケットなどもない。
痒いところに手が届く、そんなバッグではいけないのだ。

できれば更に紐で吊るしたいくらいだが、それはちょっと別の機会にまわして、
一応ショルダーベルトくらいは取り付けることにした。

で、あまりに何もしないのも(これは譲り受けた革というのもあるし)気になるので、
とりあえずちょっとくらいは、ちゃんとしといたほうがいいかと思うのもあり、
口を絞らなくても良い形になるようにもしておいた。

これのどこがちゃんとしてるの?って言われそうだけど・・・

本当はこれさえしたくなかったのだ。分かってくれ。





backpack1e.jpg



う~ん、大容量だ。 これまでの私の、愛らしくも小さな世界に比べれば。

手の平ミニチュアから背中を覆う実物になったのだから、当然といえば当然。
しかし、いつか作りたい、と思い続けて、ようやくだ。

感慨深いなぁ。 



そして思う。 

次は、もっと、おとぎ話的な革袋にしてみたい。

普通の使い勝手の良いバッグは、私以外のほとんどの人が作ってくれるのだから、
私一人くらいは、物語の世界の産物を作ってもいいだろう。


子供の時、「どうして『あのバッグ』みたいなのがどこにもないの?」と
親に尋ねた私のような、そんな子供のために。
そう思いながら大人になった、いまも『あのバッグ』を探し続けている誰かのために。






d0826a.jpg



昔々の、お話の時間へ、一緒に旅に出ませんか。





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