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及ばずを知る人

.19 2009 未分類 comment(0) trackback(0)



この絵を描いた人。
この人は自然を描く。誰にも習ったことがない。誰の言葉にも左右されない。
そしてこの人の絵には太陽も月もない。
この人の描く絵を見た時、みんなが言う。『ここはどこですか?』

この人はどこにキャンバスを持っていって描くというのではなく、
全て覚えてきた一場面と一瞬の光を何年も頭に貯めてから、それをある日描く。


この人は無名の画家。
自然を描きながら、決して人は自然と同じものを描けない、と言い切る。
自分に限ったことではなく、人間の表現で不可能と話す。
でも、彼は自然を描く。
太陽の光を絵に表すのに太陽を描かず、
月の光を絵に渡らせても月を描かない。
絵でそっくりを描きたがるのではなく、いつか見た光の色を想うと絵になると言う。


限りない悠久の天地にひたすら憬れて、
一秒として同じ色の空も雲も二度と現れ出でないことへの
郷愁を眼に焼き付ける。






写真は見ない。
フラッシュバックの記憶をただただ、呼ばれるように筆に伝える。
技術や人目に触れる手段を無視して、
子供の頃からひたすら、一瞬しかない宝石のような時間を描いてきた。


『自然を絵にするのは無理だと知っているが、俺は風景しか描きたくないんだ』
と嬉しそうに話すこの人の絵を、いつか沢山の人が見れると良いなと思う。

無一文でも金に動かず、
でしゃばりな画家の意見もにこにこ笑う、
名にも立場にも興味のない、
この人は自分を『画家』と言い続ける。
仕事じゃない、こう生きているのを選んだから『画家』なんだよと。


地球に生まれて良かったと心底毎日、空を見上げて言う人を一人、
見つけた。



日も沈みかける晴れた春のある日。
その人の言っていたように顔を上げると、
燕の雲が巣を発つように空にあった。

私は写真に収めたけれど。
確かにこの写真の色とは違ったなあ、と記憶を重ねた。



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